大和軌道製造株式会社

PCまくらぎ分岐器

まくらぎの寿命延伸、軌道狂いの抑制、保守周期の延伸を可能にしました
特徴01
軌道狂い進みが小さく、保守費を節約できる
特徴02
まくらぎの腐食・腐朽がなく耐用年数が長い

構成

  • PCまくらぎ分岐器

    PCまくらぎ分岐器

  • まくらぎパッド

    まくらぎパッド

PCまくらぎとタイプレートの間にパッド(ばね定数110MN/m)を介し、そのタイプレートを線ばね(パンドロール形クリップ)で締結する構造です。レールの締結方法は、ボルト締結または線ばね締結から選択でき、ニーズに合わせたご提供が可能です。

PCまくらぎ分岐器 ポイント部における締結構造の例

分岐器では、まくらぎ1本毎に締結位置が異なります。木まくらぎ分岐器では、床板類を極力共通化し締結位置を任意に変更してきました。

一方PCまくらぎ分岐器では、まくらぎを共通化し、床板類の加工がそれぞれ異なるように設計、製造しています。例えば、ポイント部に使用するPCまくらぎの種類は、分岐器の番数、形式によって異なりますが、概ね3~5種類になります。

ポイント部のPCまくらぎの種類(一例)

まくらぎ種別 長さ(mm) 重量(kg)
3300M 3300 約430(※)
2300 2300 約300
2200 2200 約290

※モノブロック方式のまくらぎ重量

効果

ジョイント方式のPCまくらぎ(モーター部)

ジョイント方式のPCまくらぎ(モーター部)

通り狂い、高低狂いが木まくらぎに比べて約半分になり、保守周期の延伸につながります。

狂い進み量の平均(mm/年)

PC PC/木
通り狂い (基準線側 右レール) 0.88 0.52 0.59
(分岐線側 左レール) 1.61 0.56 0.35
高低狂い (基準線側 右レール) 2.49 1.01 0.41
(分岐線側 左レール) 3.18 0.69 0.22
平均 2.04 0.70 0.34

出展:新線路第56巻 第4号(2002年4月号)「分岐器PCまくらぎ化のその後」

特許
  • 特許公開2005-240415 床板の締結構造
  • 特許公開2005-264677 連結まくらぎ
納入実績
  • 平成14年度から本格的に納入開始
  • 平成27年度7月現在
    ポイント部PCまくらぎ分岐器 302台
    分岐器全体PCまくらぎ分岐器 20台

参考資料施工例

①トロにまくらぎを積み込む

②トロの移動

③締結装置緩解

④道床の掻き出し・
古まくらぎの撤去

⑤まくらぎの吊り上げ

⑥まくらぎの挿入

⑦まくらぎの位置整正

⑧整正完了

⑨道床埋め戻し・TT突き固め

施工実施分岐器 T60片12-351(60K12番本線高速分岐器)
PCまくらぎ化本数 35本
施工期間 7日間(1日平均5本交換)
施工時間 2時間20分~3時間